店晒しの不動産
帝塚山の家は売却されるまで時間の掛かった不動産です。
以前の所有者が売却を地元の不動産業者へ相談され、
その業者が販売依頼を受けましたが、
案内どころか問い合わせも無く、時間だけが経過していて
「販売価格を減額しませんか?」との連絡が続くだけでした。
地元業者はその間、状況を所有者に報告していましたが
販売活動や広告を打つことには積極的ではなかったようです。
夏過ぎに所有者から、自宅を売りに出しているが
思うように進まないと相談がありました。
内容を説明してもらい地元業者の媒介契約が切れた時点で、
弊社にて販売活動をおこなう依頼を受けました。
現地に伺い現状を確認すると、路地状で北向きの古家。
駐車スペースもなく、見た瞬間は私も売却できるか?
自信を持てませんでした。
![](https://stock-realestate.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_4748.jpg)
公道から続く、路地状の突き当りが今回の不動産です。
![](https://stock-realestate.com/wp-content/uploads/2024/03/IMG_4746.jpg)
玄関前には駐車スペースがありません。
役所で土地の調査をしていくと路地は私道(42条2項道路)で
再建築は問題なく可能。築45年の古家ですが、
7年前に耐震改修工事をおこなっていて、耐震の心配はなし。
その際にリフォームもおこない設備も入れ替えていて、
部屋の状態もよく、玄関前にはこのエリアでは希少な
大きめの庭がありました。
駐車スペースはありませんが、2路線の電車が使え、駅近。
融資利用でき、住宅ローン減税が適用される物件だと分かりました。
現状の良いところをアピールして、そこに少し手を加えるだけで
見違えるほど変わる可能性があることをチラシにまとめ、
広告を打ちオープンハウスを実施。
数組の来場があり、購入申し込みを受け、所有者も合意。
依頼を受けて1ヶ月で無事、契約へとなりました。
地元業者が積極的な販売活動をなおざりにしていたのは
私も現地を見た時には理解できました。
北向き古家で駐車場無しでは、購入検討されているお客さんに
紹介しても売れないと、業者の長年の経験による
判断と対応の店晒しの物件でした。
今回と同じような不動産はたくさんあります。
そのような不動産でも現地確認すると、良い部分を発見できます。
中古物件を購入してそのまま利用では、条件が限られますが
周辺の環境が良ければ、少し手を入れるだけで劇的に
不動産の価値が向上する可能性もあります。
売却がおもうように進まない所有者の方、古家でも可能性に
興味をお持ちの方は弊社不動産事業部へご相談を!
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